昨年に引き続き、札幌大学教授 アイヌ文化研究の本田優子先生にお出ましいただき「アイヌ文化の精神性」を弟子屈公民館にてご講義いただきました。
アイヌ民族の命名と結婚という通過儀礼における、さまざまな慣習を文化人類学的観点からその根底にある精神性をお話しいただきました。
子供のときの名前のあり方。
村のオサの3つの条件、雄弁、勇気と度胸、器量と美貌。
宮崎駿の『風の谷ナウシカ』での名付けは贈与であり、人格への導きの作法であるということ。
『千と千尋の神隠し』の中で他者から名前を奪い、別の名前を与えることが、その他者を支配し、所有する方法であることを描いているという例をあげられました。
カムイは自分の目より言葉を信じるという考えが、アイヌ民族の言葉を大事する慣習に繋がっていることなどを学びました。
優子先生の温かいお人柄を通じてのお話は時間も忘れ、1時間半は瞬く間でした。月曜日にもかかわらず、NPOメンバーをはじめとした多くの方々にお集まりいただきありがとうございました。
TAMATEBAKOでの二次会では中標津在住の直木賞作家、佐々木譲先生も加わり様々な対話がなされました。