今回のナビゲーターは、鳥類から動物、魚、花と、あらゆる生き物に精通し、その写真には深い愛情が込められているネイチャーカメラマン・越野英樹さんです。越野さんはNPOメンバーとしても活動しており、熊牛原野に暮らす丹頂鶴の春の出産シーンを日々取材し、貴重なレポートを届けてくれるおなじみの存在です。


今回は、越野カメラマンとともにエゾフクロウの観察に出かけました。環境保護の観点から、観察場所は一般には公開されていない貴重なスポットです。
何度も下見を重ねた結果、暖冬の影響で不在が多いとのこと、写真集まで作成してくださいました。晴天であたたかい開催日には、幸運にも、2か所でエゾフクロウに出会うことができました。その愛らしい姿と、まるで哲学者のような佇まいは、圧倒的な存在感を放っています。
夜行性で暗闇を舞う彼らは、困難を避け、幸運を呼び寄せる象徴とされることもあり、「不苦労」「福来郎」といった縁起の良い当て字でも親しまれています。
しかし、彼らの住処である大きな樹洞を持つ木々が減少しており、フクロウが暮らせない環境が進行している現状には心が痛みます。この貴重な自然環境こそ、私たちが守るべき大切な宝であることを改めて実感しました。




さらに、丹頂鶴が群生する2か所も巡り、昨年から姿を見せているマナヅルの「コムケちゃん」にも再会することができました。また、越野カメラマンの鋭い観察眼により、ゴールデンアイと白丹頂鶴の珍しいカップルも発見。自然観察の話は尽きることがなく、夜が更ける頃には、参加されたカメラマンの皆さんと満天の星空を撮影し、大自然を存分に満喫した一日となりました。




星空写真
photo by mikiko zenidaka